大人の習い事として人気が高いパン教室。
教室ではどのようなレッスンが行われているのか、資格は取得できるのかといった疑問にお応えします。
パン職人を目指したい方も、パン教室での学びは有効なのか、気になるところではないでしょうか。
手軽に学び始められることがパン教室の魅力ですが、プロを目指すうえで効果的か検討することが大切です。
費用相場や習得できる内容をふまえて、自分の将来にとっての価値を考えてみましょう。
パン教室のレッスン内容は?何が学べる?
いわゆる”パン教室”ではどのようなレッスンが行われるのか、身につくスキルについて解説します。
また、通学制の専門学校やオンデマンド講座との違いも見ていきましょう。
パン教室で身につくスキル
レッスン内容については、パン教室の規模や特色によって異なります。
ただ多くのパン教室で身につくことは、パン作りの基礎的なスキルです。
基礎として、計量からこね、発酵から焼き上げに至るまでの工程が学べます。
習い事要素の強いパン教室では、パンに関する知識を深めるよりも、パン作りの実践的な技術を学ぶイメージです。
またパンを作るとともに、食べるのを楽しむことも、パン教室ならではでしょう。
ハロウィンやクリスマスなど季節に合わせたパンや無添加のパンが作れたり、親子やカップルで参加できたりと、パン教室やコースによって特徴があります。
パン教室の魅力とは
自分で道具を揃えなくてもパン作りができることが、パン教室の魅力です。
初心者がパンを学ぶのには最適な環境といえます。
また、ほとんどのパン教室では体験レッスンが設けられています。
費用の相場は、500円から数千円程度です。
その後のレッスンについても、都度払いや回数チケット制で受けられる教室があり、1回でレッスンが完結する手軽さもパン教室の魅力として挙げられます。
パン職人を目指すための本格的な教室は多くありませんが、とにかくパン作りを始めてみたい方、パン職人としての適性を測りたい方にはおすすめです。
専門学校やオンデマンド講座との違い
パン教室はどちらかといえば趣味で通い始めるケースが多く、パン作りを学ぶきっかけとして人気があります。
より本格的に、パン職人を目指して学びたい方の場合には、専門学校やオンデマンド講座を選ぶほうが効率的です。就職を見据えた製パン技術が習得できます。
通学制専門学校の特徴
通学制の専門学校では、カリキュラムに沿って本格的な知識や製パン技術が習得できます。
パン作りに関することだけでなく、店舗運営のためのカリキュラムとして、マネジメントや商品開発といった授業が設けられていることもあります。
1〜2年という期間通い、課題や試験をパスして卒業することが必要です。
そのため、すでに社会人や主婦として仕事をしている場合には、通学が難しいケースもあります。
またパン教室に通うよりも、費用の相場は高いのが一般的。
時間・コスト面で問題なければ、パンのプロになるには有効な選択肢です。
プロを目指す生徒同士で切磋琢磨できる環境にあることからも、パン職人として活躍したり、パン教室を開い開業をしたりするための手段のひとつです。
オンデマンド講座の特徴
オンデマンド講座の場合も、専門学校と同様に、プロを目指すためのカリキュラムがあり内容が充実しています。
パン資格の取得を目指すコースやパン職人として就職を目指すコースで学べば、パン職人としての道が開けやすくなります。
受講に関する費用相場は、通学制よりも安くなるのが一般的です。
また、オンデマンド講座の場合は日時の制約がないため、社会人でも学びやすいことが特徴です。
パン教室のように決められた日時で空きを見つけて予約したり、通学制のようにカリキュラムに合わせて通ったりする必要がありません。
パン職人として働くために必須の資格はありませんが、自分のスキルを証明するものとして資格を持っていると有利になります。
パン教室で得たスキルを活かして資格を目指すことはできる
資格取得を目的とするパン教室は多くありませんが、そこで学んだことを活かして取得を目指すことが可能です。
そもそも資格を取得する意味は、合格することよりもそれを目指して勉強する過程にあります。
そのようなことからも、パン教室に通うことは有効だといえます。
ただパン資格もさまざまで、パン作りの初心者でも受けやすいものから、専門のスクールに通う、実務経験を積むなど、受験に関する要件が設けられているものまであります。
例えば、パンに関する資格唯一の国家資格である『パン製造技能士』2級を受験するには、2年以上の実務経験が必要です。
パン教室に通うだけでは、パン製造技能士の試験には挑戦できません。
ただし、専門学校を卒業することで、実務経験なしでの受験が可能になります。
取得できるパンの資格
厳しい受験資格がなく、初心者でも比較的目指しやすい資格を3つご紹介します。
パン教室での学びを活かして、資格取得や合格が実現可能です。
①パンコーディネーター
パンコーディネーターは、日本パンコーディネーター協会が認定している民間資格。
2〜3日の講義を受けた後に、認定試験を受けることで取得できます。
パンコーディネーター・パンコーディネーターエキスパート・パンコーディネーターアドバンスの3つのレベルに分かれています。
短期間で資格取得でき、パンに関する知識を人に伝えるスキルが身につきます。
講義を受けるにあたって、10万円前後の費用が必要です。
オンライン受講の場合は、費用が少し安くなります。
②ベーカリーパティシエ
ベーカリーパティシエは、日本インストラクター技術協会認定の民間資格です。
受講料が10,000円で、オンライン受験ができるため、誰でも挑戦しやすい資格といえます。
試験では、パンの歴史や、材料の種類と役割、パンの製法や基本的なレシピなど、パン作りの知識や実践的なスキルが問われます。
③パンマイスター
パンマイスターは、創芸グループによる通信講座で取得できる資格です。
自宅に届く教材(テキスト・DVD・ガイドブック)を用いて、パン作りが学べます。
修了試験に合格することで、認定証がもらえます。
カリキュラムを通じて、全118種類のパンレシピを学べることが大きな特徴です。
パン教室を受講するときの費用相場は?
パン教室へ通うにあたって気になるのが、受講費用ではないでしょうか。
ここでは、パン教室における費用の相場をご紹介します。
パン職人になることを視野に入れている人が、パン教室に通うか、あるいは専門学校やオンデマンド講座で学ぶのか検討する際には、費用の相場も重要なポイントとなるはずです。
相場は1回数千円~
パン教室自体、大手料理教室が運営する全国規模から、パン屋が運営する小規模の教室、講師が自宅で開催する個人運営の教室など、そのスケールはさまざま。
そのため、受講費用の相場は一概にはいえません。
ただ相場観としては、1回数千円からとなります。
1回で完結するコースも多く、その場合1万円以下の手軽なものがほとんど。
定額の都度払いや、あらかじめ回数が定められたコースなどもあります。
月謝を払って定期的に通うよりも、学びたい内容や都合の良い日時に合わせて選択できる点がメリットです。
そのため、社会人から通う人も多くなっています。
体験レッスンは無料・ワンコインで参加できることも
多くの教室では、1回からの体験コースが設けられています。
ワンコインの500円から数千円が相場です。初回は無料で参加できる教室もあります。
どのようにレッスンが進むのか、講師がどんな人なのか知るためにも、まずは体験レッスンから参加するのがおすすめです。
プロを目指してパン教室へ通うということであれば、他の受講者のレベルや温度感などを把握することも大切です。
パン教室で学ぶことでパン職人は目指せる?
パン職人になるために必須の学歴や免許、資格等はありません。
パン屋の開業に際して必要なのは、『飲食店営業許可』や『菓子製造業許可』のみです。
ただし、パンに関する知識や技術は欠かせません。
パン教室での学びは、パン職人になるには十分といえるのでしょうか。
学びのきっかけとしてはおすすめ
本気でプロを目指すならば、やはり専門学校やオンデマンド講座の専門講座で学ぶほうが効率的です。
ただ費用面でなかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
そこで選択肢として有効になるのが、パン教室です。
パン作りの基本や楽しさ、自分の適性を知るために、パン教室はおすすめといえます。
費用を抑えつつパン作りの基礎的な技術を身につけられるので、学びのきっかけとして始めてみてもよいでしょう。
実際パン業界では、趣味が高じてプロの道へ進む方も少なくありません。
パン屋への就職が有利になることも
パン職人になるために必須の条件がないということは、パン教室で学んだのちにパン職人として働くのも十分可能だということです。
他業種と同様に、パン”職人”として活躍するためには、その仕事に関する技術があればプロを目指せます。
全くの初心者よりも、パン教室で経験を積んだ人のほうが、パン屋での就職が有利になりますし、就職後もスキルアップしやすいでしょう。
パン職人といっても、その道はさまざま。
パン屋やベーカリーチェーン、製菓・製パンメーカー、ホテル、レストランなど、自分の努力次第でプロとして活躍することが可能です。
プロを目指すコースが設定されているパン教室もある
先述したように、パン教室といっても種類や特色はさまざまです。
個人から大手までたくさんの教室があるので、大規模な教室であれば、より本格的なコースが設けられていることもあります。
そのような教室やコースを選ぶと、より効率的にプロが目指せます。
パン屋・パン教室の開業を目指すならより本格的なスクールで
すでに「パン職人になりたい」という目標が明確で、幅広く深い知識を習得するためには、専門学校やオンデマンド講座という選択肢を検討してもよいでしょう。
学びのきっかけや適性判断といった観点では、パン教室は有効です。
費用の相場が安いこともメリットです。
ただし、あくまでも趣味やその延長線上で学ぶイメージなので、掲げる目標によっては遠回りになってしまうこともあります。
通学制の専門学校やオンデマンド講座の場合、プロを目指すカリキュラムが設定されており、体系的に学ぶことができるので、初心者でも、技術向上を目指す人の場合でも、効果的にスキルアップが図れます。
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